各地の大雨の被害が報じられる中、梅雨明け以来、ひと月の間まとまった雨が降らなかった今年の夏。上越地域は台風通過のたびに、山の向こうで雨が降り、山のこちら側では乾いた空気となって熱風が吹き降りるフェーン現象で高温となりました。
うしだ屋の田んぼでも、穂が出る大事な時期であるにもかかわらず水不足でイネの葉が巻き始めたところもありましたが、お盆過ぎの8月17日に運よく強い雨を降らせる雨雲が通過し命拾いしました。真っ白にひび割れた田んぼの割れ目の隙間に水が溜まるのを見て、ようやく水が飲めたイネたちに心底「よかったね」という思いでした。
ただ、スポット的な降雨だったので近隣ではいまだに十分な雨が降っていない地域もあり、全体的にはまだ水不足。大きな山がなく、小さな沢やため池から水を引くこの辺の田んぼでは、雨が降らない限りはもう水をかけようがないのです。
雨が降らなくて良いことと言えばトマトの糖度が増して美味しくなることくらい。畑では大玉のトマトは水不足で枯れてしまいましたが、ミニトマトがものすごく甘くなり、子どもたちも大喜びのおやつになっています。
そんなイネには厳しい8月でしたが、昨夏はお休みしていた宿も今年は動き出し、お客様には夏の田麦を満喫していただいています。居間にエアコンのないうしだ屋で、暑さを心配したのですが、日が暮れると気温が下がるから凌げると言っていただき、夜も気温が下がらない都会の過酷さを思いました。
うしだ屋での暑い日の過ごし方としては、板山不動尊での水遊びがイチ押しです(写真がありませんが…)。小さな子どもでも安心な浅い川と、付き合う大人も快適な木陰で涼しく過ごせます。川遊びに虫取り、花火にスイカ……、子連れのお客様のおかげで夏らしいことをずいぶん一緒に楽しませてもらった長女でした。
いつもならお盆を過ぎると暑さも和らぐのですが、今年は朝晩の虫の音が秋のものに変わってきたものの、日中はまだ厳しい暑さが続く8月末です。