留学生と「田舎暮らし」について語り合う

2020年12月10日

 この度ご縁があって、上越教育大学の「留学生と語る会」という会に、夫婦二人プラス8ヶ月になる娘もつれて参加させていただきました。

 この会は、学内の留学生や日本人の生徒さん、ときには学外の参加者も交え、毎年テーマを変えて開催されるそうで、今年は「田舎暮らし」がキーワード。そこで、私たちが敢えてこの上越の農山村に移住してきた経緯や想いを話してほしい、とご依頼をいただいたのでした。

 当日の参加者は20名少々だったでしょうか。うしだ屋のことや、私たち二人がそれぞれ歩んできた道(学生時代にどんなことを考えて、どんな経験を経てきたか)について、パワーポイントで40分ほど紹介。田舎だからこそ享受できる「豊かさ」について、私たちがふだん考えていることを話させていただきました。

 その後全員で円座になって、出席していた留学生の方々の自己紹介と自国の紹介があり、私たちの話を聴いたうえでの感想発表へ。スライドや写真もあったとはいえ、皆さん慣れない日本語での講演に対してそれぞれ出来るかぎりの日本語での感想を述べてくださり、まず何よりもそのレベルの高さに驚きました。

 「田舎暮らし」や「農村生活」に対する印象は、本当に人それぞれ。子どもの頃に家族の収穫作業を手伝った思い出があり懐かしい、という人もいれば、国全体として第一次産業は人気がなく、特に若いひとは極力就きたがらない、という意見も。ただ大まかに共通していたのは、都会での被雇用という選択肢を捨て、敢えて農山村で自らの生業を興すことに対する驚きや感心。給与よりも自分の “好きなこと” を優先させることに対する憧れの感情だったように思います。

 どんな暮らしが「豊か」であると考えるかは、その人次第。

 都市での便利な生活の方が良いとか、農村での伝統的な暮らしが優れているとかを決めつけるのではなく、広い世界を見聞きし、自分なりに充実して楽しく暮らせる土地や生き方を見つけてくれたらいいなぁと願うばかりです。

 私たち自身にとっても、自分たちの選択してきた道を改めて振り返る良い機会であり、とても楽しかった2時間でした。お声がけをいただきました、上越教育大学の留学生支援専門部会委員である吉田先生には大変貴重な機会をいただき、深く感謝申し上げます。

 こんな山の中に暮らし始めたおかげで、世界とつながれる。

 すこし不思議だけど、こんなワクワクもあるのが「田舎暮らし」の魅力です。

(うし)

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